麻の糸

HPを作るとき、最初の課題は「ドメインどうしよう?」でした
このサイトのドメインにある“chanvre”は、仏語で「麻」という意味です。

手製本では、しっかりと綴じるために、麻の糸を使います。
麻は繊維が太く長くて、天然繊維の中で最も強いのです。
何度も開けたり閉じたりする本は、その丈夫な糸でしっかりとかがってあげます。
糸綴じの本が長い年月の使用にも耐えられるのは、麻糸あってのこと。
だから手製本にはなくてはならないものです。

それに自然な光沢があって美しく、なんだか凛としたイメージで素敵に見えて、
手製本に馴染むにつれて私は麻の糸がどんどん大好きになりました。

そしてある日。
自分の名前の中に「麻」も「糸」も入っていることに気づいたのです!
私は勝手に運命的なものを感じて、もしいつか自分の屋号を持つようなことがあったら、
「麻」にまつわるものにしようと決めていました。

私たちの身の回りにある麻素材には、実はいろいろな種類があって、手製本で使う麻は
「苧麻(ちょま)」と言い、葦麻科で、英語や仏語ではramieと言います。
シャツ等に使われる麻は「亜麻(あま)」亜麻科で、英語ではflaxやlinen、仏語ではlin。
ほかにも、カジュアルなお洋服に使うヘンプ(桑科)、ジュート(田麻科)等々…
ひっくるめて麻と呼んでしまっていますが、実は植物の種類が少し違うのですね。

なので、本当は「手製本で使っている麻糸」を表すならramieなのですが…
他にも私自身が麻とのご縁を感じることがいろいろとあったりしたので、
ramieと限定せずにchanvreを使うことにしました。

手製本を始めて良かったことは沢山ありますが、「自分の名前が好きになったこと」も、
そのひとつかもしれません。