贈り物

少し時間がかかりましたが、10月頃から合間をぬって制作していたものが完成
したので、
先日クリスマスプレゼントとして母に渡しました。
作品社・日本の名随筆シリーズ『俳句』(金子兜太編)の改装本です。
※Galleryページに数カット掲載していますので、よろしければご覧ください。

手製本は、くるみ製本であっても、凝ろうと思えば幾らでも工程があります。
また、一工程が終わった後に、すぐには次の作業に入れないこともしばしば。
綺麗に仕上げるには、焦らず時間を置くことが必要な場面も多いのです。
だから色々な要素を盛ろうとすると、かなりの期間かかることもありますが、
「今日はここだけ」という風に合間に出来ることも多いので、
少しずつでも
作業を進めて行けば、いつかは出来上がります。

私はあまり器用ではないのだな、ということを毎回しみじみ実感しながら、
ああでもないこうでもない、実験→実行→やり直し→実験…を繰り返す。
この紆余曲折・寄り道・回り道・戻り道…のプロセスは自虐的楽しみ(笑)
時間はかかりますが、ひとつずつ出来ることが増えるのは嬉しいものです。
自分の制作では、実験的なことをモリモリにして苦しみながら楽しみます。


まもなく終わりを迎える2017年は、手製本レッスンの回数がぐんと増えた
年でした。
自分で作る時は失敗したらやり直せば良いし、「作りながら考える方式」が
当たり前なのですが、レッスンの時は
そうは行きません。
作るのは生徒さんなので、どう伝えたらわかりやすいのか、いつも悩みます。

「時間内に完成出来るようにするには」ということも大事な課題。
だから大抵の場合、レッスン用はサンプルを3回くらい作ります。
試行錯誤はサンプル段階である程度解決させておくためです。

それでも、レッスンは生モノ。毎回ライブだから何が起こるかわかりません。
実際やってみたら見当違い…
なんてことはしょっちゅうなのですが。

…というわけで、サンプルがどんどん増えます(笑)
時々、人にプレゼントしたりすると喜んでは貰えるのですが、本当は贈り物は
「この人にはどんな本が似合うかしら」と
考えるところからスタートしたい…
イメージに合わせて、デザイン・構造・素材…などなどを考えることもまた、
実験モリモリと並んで手製本の一番の楽しみですから。

冒頭で紹介した本は、初めからプレゼントのつもりで本文探しからスタート。
だから手製本のおいしいところ全部盛りです。
母が想像以上に喜んでくれたのは、期待していなかったデザートでした。

ヴォーグ学園、12月のタートルズ

早くも12月。一年早いですね。
ヴォーグ学園の講座はいつも第4週なのですが、12月は年末にかかるため、
いつもより少し早め。今月は先月に引き続き、和綴じシリーズで、亀甲綴じ。

まずは東京の亀さんたち。

そして横浜の亀さんたち。

お1人少し遅れて単独亀さん。

同じ柄の千代紙を使った人もいますが、表紙の千代紙や見返し、角ぎれ、
綴じ糸…と、選ぶものが色々あるので、それぞれのセンスの見せどころ☆彡

そういう様々なものを毎回「今日はどれにしようかな~」と選ぶのですが……
先月の四ツ目綴じがたった4つの穴だったのに対し、今回の亀甲綴じは12個!
つまり、それだけ沢山の穴を、測って・印つけて・穴あけ。
これが結構難関なのです。
「どこに印ついているのか自分でもわからない…」という声もちらほら。
素敵な柄でも、その中に紛れてしまって印がわからない…なんてこともあります。
無地の表紙にすれば印はわかりやすいのですが、今度はずれていることや綴じが
曖昧な部分は悪目立ちします(笑)一長一短ですね。
柄でも無地でも、「きちんと測って」「正確に穴をあけて」「きれいに綴じる」
それが出来さえすれば問題ないんですが。でもこれが実はとっても難しい★
和綴じはシンプルなだけに、そういうところの作業の「質」が問われます!
次回は、和綴じシリーズの最終章。麻の葉綴じ(&康煕綴じ)です。
途中までは復習作業ですので、しっかり復習しておきましょう!!

段々欲が出て来たのか、自宅制作を持って来て下さる方も…
まずは東京校。

10月期の初回に作った判取帳。可愛い表紙をつけてオリジナルに。
裏もありますよ♪

中に少し書き込みがありました。
手製本以外にもお稽古をしている生徒さんなので、先生に教えて頂く時、
このメモ帳をさっと出して、そこに図解して頂いたんですって。
さすが手作りラバーズ、市販のメモ帳より素敵ですね!

前回の四ツ目綴じの後、ご自宅でチャレンジした方も。

あら素敵☆彡
実は、以前自分で作れるかな…と思って、まるみず組でキットを購入!
ところが、いざ自宅でやってみようと思うと、難しく感じてしまい、
キットはそのままに…
先月のレッスン後、すぐに!忘れないうちに!!と思って復習して下さった
とのこと。これは三つ目綴じですが、基本は一緒ですものね。
そう、レッスンの時は「できた~」「これでバッチリ~」と思っていても、
自分だけで作れるか…というと、案外「あれ?」「あれれ?」ということが
色々あるんですよね。だから復習は大事大事。

横浜校でも、自宅制作者現る。


これは大福帳のアレンジ。表紙はパープル、中身は綺麗なグリーン。
自宅でテキスト見ながら作ってみたら…ちゃんと出来ています。
しかもキレイ!手製本講座3クール目なので、作業もぐんぐん慣れてきました。

そして!!!!
前クールから取り組んでいた文庫本&夫婦箱、漸く最後のお1人も完成~!
箱を閉じた状態から、連続4枚、どうぞご覧あれ。じゃじゃじゃーん☆彡




そうなんです、選んだ本は『クリスマスキャロル』☆彡
だからどうしても今回までに完成させたかった~(笑)
台風の影響で予定が変わったり、いろいろありましたが、無事完成。
箱と本の表紙は自分で選んだ布を自分で裏打ち。
見返しはクリスマス柄。見返しも自分で選んだもの。
たくさんのこだわりと「好き」という気持ちが詰め込まれています。

何もかも自分好みだから、大好きな本がとびきりのお気に入りに
こういうことが出来ちゃうのが、手製本の醍醐味ですね(^-^)
時間はかかったけど、ご自分への素敵なクリスマスプレゼントになりました。
(むしろグッドタイミング…でしたよね!笑)

12月が早め日程だった分、次回1月のレッスンまでは少し間が空きます。
今日皆さんに「年末年始、もしお時間あったら、自由制作しましょう~!
次回のレッスンで見せて頂けるの楽しみにしてまーす!」と言ったら、
「てへ☆彡」って感じでしたけど(笑)
まあ年末年始は皆さん忙しいですからね!忙しくても体調崩さず、年明けも
元気に集まれれば十分です!よいお年を!!

(…と言いつつ、密かに期待してます☆彡)

 

2018年の手帳をつくるWS@IID

今日は、IID世田谷ものづくり学校で「2018年の手帳を作ろう!」という
単発のワークショップをしました☆彡

私が受け持っているレッスンは、まるみず組の2年コースと、ヴォーグ学園の
半年1クールのもので、いずれもある程度の期間を通うことが前提の連続講座。
「手製本に興味はあるけど、続けられるかどうかはやってみないとわからない」
「いきなり連続講座はハードルが高いなぁ」という方もいらっしゃるよね…とは
思います。
私自身、最初に習った時は単発(2日連続でしたが)でしたし。
それに、レッスンって、その都度2時間とか3時間とか、場合によっては丸一日、
しかも連続講座ならそれが何回も続くのだから、先生との相性も気になります。
だから、単発レッスンで「ちょこっと体験」はとても良い方法だと思います!

ヴォーグ学園でも新クール前の体験企画として1day Lessonがあるのですが、
それ以外にもやってみたいなと思って企画したのが今回のワークショップ。
場所を探していて、タイミングや立地が希望に合ったので、IIDで実施しました。

今回は、インフルに撃墜された方もいて、当初予定より人数は減りましたが、
皆さん和気あいあい(とは言っても多分必死!という場面も多かったかも?)
楽しそうに参加して下さいました(^-^)
全員が手製本初心者。でも、無事に製本できましたよ☆彡


今回は、お好きな布お持ち込みだったので、まずは簡易的に裏打ち。
ちょっとコツが必要です。
「難しいだろうけど、本当はこれが一番使いたい…」とモジモジしながら
がっつりストライプ柄(しかも薄地)の生地を持参。一応他の候補も持って
来てはくれたけど、ストライプ、やりたいんだもんね。じゃあ頑張ろう☆彡
…と、裏打ち前に生地のゆがみを直して、位置決めしています。


一折り中綴じの綴じ穴位置を決めているところ。
「10ミリ…って、1センチ?ですよね」
そうですよね(笑)製本ではミリ単位で表記しますが、普段の生活では
センチ単位の方が馴染みがありますものね。


はじめての糸綴じ。
「穴が小さかったかも…無理して通したらブスッ!ってなっちゃった」
ありゃ。じゃあちょっと穴を大きくしてもう一度。
最終的には、皆さん順調に中綴じ出来ました!S字留めも難なくクリア。


小口側の化粧裁ち。これは難しいですよね。
でもこれも皆さんクリア。今回は作業が丁寧で慎重な方ばかりでした。
「わーっ手を切っちゃった!」とか、はじめての手製本体験の思い出が
血に染まることなくて良かったです(^-^;)


スケジュール帳なので、しおり紐もつけることに。
寸法を短くしすぎてはいけません。うん、これくらいあればOKそう!
表紙とのカラーコーディネートも楽しい時間。
デニムっぽい表紙にピンクのしおり紐。キュート


糊の塗り方。案外コツがたくさんあります!
クロスに貼り込む時は3枚のパーツがガタガタにならないように揃えて。

数々の試練を乗り越えて……出来上がったのはこちらです☆彡

まだ見返しつけたて、出来立てホヤホヤなので、色々ついてますが(笑)
左から…
左端:しずく模様。上下がある柄行きなので、本文との合体は慎重に確認!
今回は、本文が白い無地ではなくてスケジュール帳だし、しおり紐もついて
いますから、確認は大事大事。
シンプルだけど、可愛い。大人女子…っていう感じかな??

左中:総柄小花模様は、はじめてさんにはおススメの柄。
全部で3種類の候補布を
持参して下さっていて、相談して決定。
オーソドックスな柄は飽きないので、
一年間使う手帳にぴったりですね!
右中:娘さん(今幼稚園)が以前着ていたワンピースのリメイク。
ワンピースのまま持参してくれたので、切っちゃっていいの??と聞いたら、
気に入っているけど本人はもう着られないし、着古していてお友達にあげる
ということもないから…とのこと。それなら思い切って…と、チョキン☆彡
子供服の時は可愛らしかったけど、こうして見ると案外大人っぽい柄でした。
右端:ストライプ。以前、お母さまにプレゼントされたハンカチだそう。
もう十分使ったし…ということで生まれ変わりました。
ストライプはゆがみが目立ちやすくて難しい柄だけど、丁寧な作業で◎。
手描き風ストライプがモダンです。素敵に出来ました。
時間切れにつき、タイトルは後で貼り込みましょう~ということでお持ち帰り。

ご参加頂いた皆さま、お疲れさまでした!&ありがとうございました
持ち帰った作品は、しばらく重しをして糊が完全に乾いたら完成。
早く開きたいのは山々でしょうけれど、暫くそっとしておいてあげて下さい。
はじめての手製本はいかがでしたでしょうか。
ミゾを固定して本の形になりはじめた時、「あー、本になってきた♪」と
皆さんとっても嬉しそうでした!
はじめての手製本体験が「楽しかった」という印象だと良いなと思います。

単発ワークショップは、今後また随時開催予定です。
次回は未定ですが、またこちらのHPやtwitterでお知らせします。
皆さまのご参加、お待ちしております(^-^)